逆境を乗り越えるための7つのポイント-私の人生を変えた出来事より

逆境から立ち直る方法

私が乗り越えた離婚、財産喪失のことや、逆境から這い上がための方法を書くことで今辛い思いをされている方のお役に立てることがあるかもしれないと思い、そのときのことを書くことにしました。

はじめに書いておきますが、いろいろな困難があったとは言え、元旦那様には心から感謝しています。自分の至らなかった部分もたくさんあったことを、あとになってから深く反省しました。

ちなみに、離婚の原因はなんですか?と聞かれて「これが原因です」とたった一言であらわせる人は少ないのではないかと思っています。

私の場合も一言では到底説明ができませんし、どれが原因だったかと言われてもわからないのです。お互いの人生観や向かう方向が徐々にずれていくことを感じながら生きていく中で出た結論です。夫婦のことはその二人にしかわからないことですが、その当人でさえも、いまだに何が直接の原因だったのかな、と思ってしまうものです。

この記事は長文ですが、相手を許す方法や、困難から立ち直る方法などをまとめた「逆境を乗り越えるための7つのポイント」を最後に記載しています。

 

 

まさかの大どんでん返し

困難を乗り越える立ち直る方法

知り合って10年、結婚して8年の元旦那様とはビジネスパートナーでもありました。

話し合いの結果お互い別々の道に進むことを決めたのですが、喧嘩別れというわけではなく、話し合いも仲良く進んでいました。

そのため、てっきり円満離婚と思い込んでいたところに、まさかの大どんでん返しが待っていたのです。

離婚を期に、それまで稼いできたものはすべて消えてしまいました。

 

2000年にベルギーへ移住してから雑貨や宿経営のビジネスなどを始めたのですが、これらのビジネスは、彼がもともと持っていた法人に追加する形を取り、以降仕事が趣味という勢いで働き続けました。

お互いに別の人生を進もうと決めたあとも、彼とはビジネスパートナーとしては最高の関係で仲も良かったので、すぐに離婚する必要はありませんでした。お互いに誰か別の人が現れて、その人と本気で付き合いたいと思う時期がきたら、その時に書類上の整理をしよう、ということで合意。そのあとはお互いの自由を尊重していたので、私にも彼にも、ボーイフレンドやガールフレンドと呼べる人たちはいました。そしてしばらくして彼に、新しく人生を一緒に歩みたいという人が現れたのです。

私は彼と彼女のことを心から応援していたので、二人の仲の協力をしました。

そして、彼とはお互いの財産を半分ずつに分けてビジネスも整理しよう、ということで話し合いは進みます。

しかし最後の最期で、彼らがすべての財産を手にすることができる方法を見つけて提示してきたのです。

もちろん納得が行きませんから、弁護士さんのところへ相談に行きました。

解決策を見つけるために合計4人の弁護士さんに相談したのですが、彼らが口を揃えて言ったのは、「元旦那さんたちは人としてどうかと思われることをしている。でも法律的に見たら、残念ながらこれは合法なんです。役に立てずにごめんなさい。」ということ。

 

元旦那様たちは、私が始めたビジネスも、会社が彼と彼の両親が株主であることを理由に、ビジネスの権利を主張。同時に、私がそのビジネスを保持する場合の条件として、1000万円という巨額を提示してきたのです。ビジネスの規模から言ってもあり得ない金額でした。

その点を指摘したところ彼から返ってきた答えは「もちろんこの額がそのビジネス以上のものであることはわかっているよ」。要は、私が断れないことを知っていてその金額を設定したのです。

でも、自分が最初から育てたビジネス、言ってみれば自分の赤ちゃんのような愛する仕事を、泣く泣く諦めて手放すことは到底出来ません。もちろん相手もそのことを知りながら巨額を提示してきていますし、私がビジネスを手放せば、それはそれで彼らも嬉しかったでしょう。いずれにしても相手にとっては得な結果になりますから。

自分が生んだビジネスを自ら買わなければならない状況。その”買い戻し金”は、当時売却した家から差し引かれ、私の手元には何も残らないよう、彼らの計画通り進みました。

 

円満離婚と思い込んでいたため、当時は家を売却した後の計画も立てていました。当時の換算レートで家の売却金額は約1億円。彼がもともと資金として投資した額やローンを差し引いても、私の手元には約3000万円が入る”予定”でした。

そのため、「南フランスへ行って半年ほど語学留学をする」、「次の家と車を購入する」など考えていたのです。

しかしそれらの計画はなくなりました。

今まで稼いできたものがすべて手元から消え去り、ゼロからのスタートとなったのです。

 

日本から戻ったら家が空っぽだった

この間にも本当にたくさんのことがありました。知り合いには、昼のドラマよりひどいね(笑)と言われるほど、いろいろなことが続いたものです。

彼の新しい彼女からは、彼と彼女の間を私が邪魔しているとかで、すぐに謝りにきてほしいという電話があったことも。謝りに行けば、提示している金額を考慮すると。

当時は、彼が彼女のことでいろいろ悩んでいたので、私はそれらの相談に乗ったり、彼女とうまくいかせるために相当なアドバイスをしたりしていたのですが(汗)・・・

それにまだ離婚成立前ですしね。普通に考えたらおかしな話です。

結婚している相手の奥さんに、自分との間を邪魔したんだから謝れというのは(汗)

でも立場が有利だとこうなってしまうのでしょう。彼は私にオランダ語を教える、という約束もしていたので、それに時間を費やしたりしていたのもきっと気に食わなかったのかなと。

その夜来るようにと呼び出されて、車で1時間くらいかけて行った真冬のアントワープは今でも覚えています。

結局私の目の前で彼女は泣き(私が邪魔したことが原因らいしです)、それをなぐさめて同じく泣いている彼を前に、私は謝りました。

でも結果、相手が金額を考え直すなどということはなく、謝って終わっただけでした(笑)

 

彼のお父様から脅しのメールがきたことも何度かありました。

途中で元旦那様がすべてのやりとりを投げ出し、お父様に引き継いだので^^;

何日の何時までに回答しなければ、この金額を請求する、というようなたぐいのもの。

 

また、私が日本に帰国してベルギーに戻ったときに、ダイニングルームが空っぽになっていたこともありました(笑)

私が帰国している間に、彼と両親、彼女の4人で引越し業者を呼んで、すべて持ち出していたのです。

そんなことを全く知りませんでしたから、本当にびっくりしました。

その前に彼と私の間でそれぞれのものは分けてリストを作っていたのですが、それ以上のものをたっぷりと持って行かれていました(汗)特に話し合っていなかったものは当然のようになくなり。

このとき、家の1階部分を台湾人のお寿司屋さんに貸していたのですが、その人たちは彼らが勝手に荷物を持ち出していることに気づき、私の携帯に何度も連絡をしてきてくれていたといいます。

でもベルギーの携帯電話は当時は日本では使えなかったので、連絡も届かなかったのです。

この日、当時お付き合いをしていた人が一緒にいてくれたことが唯一の救いでした。たった一人で帰国して空っぽな家を目の当たりにしたら、もっと耐えられなかったと思います。一緒にいた彼は私以上にショックを受けていましたが(笑)

当時の家の持ち主は私名義に変わっていたので、彼らがしたことは不法侵入にあたり、法律にそえば違法行為になるのでしょうが、もうここまでくると何もする気にならなくなってしまうものです。

相手は4人、しかも3人は現地人。私はひとりで外国人。

この立場の違いはかなり大きかったです。

結婚している間は外との関係をあまり持たなかったため(彼が友達がいない人というのもあり)、当時の私の知り合いはほとんどいませんでした。

そんな中、車がない私のことを知りながらも、車がないと行かれないところへの呼び出しがあったり、本当に大変でした・・・

でも、この下にも書いていますが、この離婚を期に私の考え方や人間関係はガラッと変わりました。それまでベルギーでは知り合いがまったくいなかったのですが、ここから一気に増やすことになるのです。

 

辛い状況はこうして乗り越えた

家売却により得る予定だった約3,000万円が入ったら、しばらくは仕事をせずに南仏に留学しようと考えていました。でももしそのまま行っていたら、私は非常に怠惰な人生を送っていたでしょう(笑)

「もし本当にあの時入る予定だったお金が手に入っていたら、私は堕落した人生を送っていたに違いない」

失ったお金に関しては、こう考えるようにしました。

前述のとおり、結婚していた頃はベルギーにほとんど友人や知り合いがいませんでした。でも離婚後は徐々に自分らしく行動ができるようになったことで、友人も増えて行ったのです。

新たに知り合った人たちはみんな素晴らしく、私にとってはかけがえのない人たちです。このような素晴らしい人間関係は、絶対にお金で買うことはできません。

さらに、この困難のお陰で「自己啓発」や「人間の行動と心理」について興味を持ち始め、それにより自分が大きく変わっていくことを実感しました。

相手のことを恨んだり、憎んだり嫉んだり、今の状況を悔やみ続けたりしても良いことはひとつも起こりません。そういう思いを持ったところで、なにひとつ状況は変わらないのです。

 

「今できることはなんだろう?」

こう考えて出た答えは、今、自分のまわりにある「ありがたいこと」、「感謝できること」に意識を持って行くことでした。

 

たとえば自分を支えてくれている家族や友人に、ありがとうと感謝をする。健康な体でいることに感謝する。

食べるものを作ってくださった方に感謝をしながら食べたり、毎日寒くても暑くても郵便を配達してくださる郵便屋さん、ゴミを収拾してくださる方たち、親切な店員さんたちに感謝をしたり・・・

探せばキリがないほど、私たちは毎日たくさんの人たちに支えられ、助けらています。

 

こういう人たちみんなに”ありがとう”と伝えてみる。

人は絶対にひとりは生きられません。感謝しようと思ったら、感謝できることは数え切れないほど見つかるものです。

 

感謝の気持ちを持つと、自然と心があたたかくなり、幸せな気分が湧いてきます。

感謝することには、自分の心をも癒すパワーがあるのです。

どうしても感謝できるものが見つからない場合、声を出して”ありがとう”と言ってみると、不思議なことに脳が自然と”感謝できるもの”を探してくれます。

 

相手を許すことで自分も楽になる


いつまでも相手の事を恨んでいても、良いことはひとつもありません。

これは断言できます。

良いことがないどころか、悪いことしか起こりません。

 

過去に執着し、恨みや許せない気持ちを持ち続けていると、脳はそのことにばかり意識を向けてしまうため、おなじような状況をずっと引き寄せてしまうのです。

意識が悪い方に向いていると、ちょっとしたことでも悪いこととして捉えてしまったり、どうして私ばかり?という気持ちが襲いかかってきたりします。

悪いことばかりに意識が行き、そのことにいちいち気がついてしまうからです。

新しい未来へ進むためには、相手を許す必要があります。相手を許すことが、何よりも自分のためになるのです。

私は相手を許すための方法として、相手が過去にしてくれた嬉しかったこと、尽くしてくれたことなどに集中するようにしました。良い思い出を積み上げることで、悪い思い出は弱まっていきます。

 

また、自分にも落ち度があった部分を素直に認め、相手にも辛い思いをさせていたことがあったかもしれないと、思い返してみました。

彼に申し訳ないことをしたな、可哀想な思いをさせてしまったな、ということがたくさん出てきて、自分自身ものすごく反省しました。これは現在でも変わりません。彼に謝りたいことは多々あります。

離婚のことでは本当にいろいろな目に遭ったけど、彼には、ずっと健康で幸せに生きていってほしいと心から願っています。

 

「あの時あの人はこんなに素晴らしいことをしてくれた」という思い出を強く持てば、その人は「素晴らしい人」として心に残ります。反対に「あの人は本当にひどい人だった」と思い込めば、そのような人物像として心に残すことになるのです。

 

今、あなたが誰かのことを恨んだり妬んだりして辛い思いをしているとしたら、相手の良いところを一つでも見つけてみてください。そこに意識を集中し、相手との「良かった時・楽しかった時」のイメージを強く記憶に作り上げて行くことで、過去の出来事も良いものとして変えてしまうことができるのです。これは私たち人間に備わった能力です。

 

もちろん瞬時に気持ちを切り替えられる訳ではありませんが、この考え癖を作っていくことで、時が経つにつれて、気持ちは必ず軽くなって行きます。

“日にち薬”という言葉があるように、時が解決してくれるのです。

自分の人生をより良くして行きたいと思ったら、相手の事を許すことが、自分にとって何よりも大切になります。

『相手を許すこと』に関してはもう少し詳しく下に記載しました。

 

この出来事のお陰で今の自分がある

こういうことを経験する前までの私は、傲慢で、不平不満や愚痴を重ねてはまわりにも辛く当たるなどしていました。そして当然ながら、そんな自分のことが好きではありませんでした。

でもこの試練を与えていただいたお陰で、私という人間を再度作り直す”チャンス”をいただいたのです。

 

人生で起こることのすべてに意味があります。今は辛くても、ここをきちんと乗り切れば、必ず良い方向へ向かうようになっているのです。

もちろん、あなたが今とても辛い渦中にいるとしたら、良い方向へ向かっているなんて思うのは難しいかも知れません。

でも、過去にあなたに起こった大変だったこと、辛かったことを思い出してみると、それらを乗り越えた後には何かしら、得たこと、学んだこと、自分自身のステップアップやプラスになることがあったのではないでしょうか。

 

今、すべてが上手く行かない、何をやっても結果が出ない状況にいるとしても、その下ではきちんと”良いこと”が起こる準備が始まっています。

不平不満を言って何もしないでいると、準備中の”良いこと”はなかなか出てくることができません。”良いこと”が準備をしてくれている間に今自分ができることは、それが出て来てくれた時のための準備をすることです。

今の状況を乗り越えたら得られること、学べること、そして今できることを考えて行動を起こすことで、良いことが出て来てくれるスピードは早まります。すべての経験は、自分にとって必ず意味があるものであり、良いことに結びついているのです。

根拠がなくてもいいので、「自分は絶対に大丈夫!」という自信を持つことはとても大切です。

 

アップル創業者であるスティーブ・ジョブズさんも、Stanford大学卒業式の有名な演説で、点と点(人生で起こること)は繋がっていること、そしてそれを信じることの大切さを話されていました。今やっていることに意味があるのかどうかは、今の時点ではわからないこと。でも将来思い返してみると、必ずすべては繋がっているものだと。

こういうことを頭の隅に置いておくだけでも、だいぶ違うと思います。

 

逆境から学ぶことは「宝」

逆境から宝を得る

逆境から得たもの、学んだことは一生の宝物です。

その経験がなかったら得られなかった、貴重な宝物。「この逆境が素晴らしいことを教えてくれるはずだ!」と思えたら怖いものなしです。逆境を乗り越えたあとには、必ず素晴らしいご褒美が待っているからです。

アメリカの著述家で、成功哲学の第一人者とも呼ばれるナポレオン・ヒルの有名な言葉があります。

 

「逆境の中には、それ相応かそれ以上の大きな利益の種子が含まれている」
ナポレオン・ヒル

 

私はこのことを実際に自分の人生を通じて体験してきましたし、こう思われる方も多いと思います。

逆境は必ずなにかしらのご褒美を持ってきてくれるのです。

 

6年後の奇跡

奇跡の出来事が、離婚から6年後に起こりました。

離婚以来一切会っていなかった元旦那様と、ありえない確率の場所で鉢合わせたのです。その時の行動のどれをとっても、0.5秒でもずれていたら会うことはなかったでしょう。その場所に居合わせる確率と言ったら、計算出来ないほどです。

自分の中では相手を許し、克服したと思い込んでいましたが、実際にはつかえていたものがあったことに、この時はじめて気がつきました。偶然の鉢合わせは時間にしてたった数十秒程でしたが、お互い仲が良かった頃のような雰囲気で、どちらも笑顔で普通に会話が出来たことがこの上なく嬉しかったのを覚えています。

心の中にあった”川の流れをせき止めている大きな岩”のようなものがなくなり、流れが急激に良くなったイメージです。お陰で心が軽くなり、このありえない偶然に心から感謝しました。

 

摂食障害も乗り越えて

離婚や財産喪失のことがあってからの4年間は、摂食障害(過食症)に苦しみました。

いろいろと必死に忙しくしていた頃はなんでもなかったのですが、いったん全てが落ち着いた後に、ガクンときました。

今までの私の人生の中で一番辛かったといえる時期のひとつです。生きる目的も何もかもすべてがわからなくなり、毎日どうやったら事故死に見せかけることができるか、など愚かなことを考えていました。

今では考えられないことですが、毎朝目が覚めた瞬間、とてもがっかりしたものです。また生きなければならないんだ、と。すでに寿命が近い80歳くらいのおばあさんになっていて、もうすぐお迎えがくる状態だったらなぁ、などとよく思っていました。

こういうとき、一般論的に、このあといいことがあるんだから、とか、そんなに簡単に諦めるものじゃないよ、などという言葉はまったく入って来ないのですよね。

自殺防止のための相談所もありますが、ここまで落ちてしまうと、そういう情報があることにすら気がつかないものです。私もそういう情報には一切気づくことができませんでした。

でも、それほど生きるのが嫌になるほど辛いことが続いて嵐や大雨が止まないように思えても、必ず太陽は再び顔をのぞかせてくれるものです。

この頃は、カウンセラーのところにもいろいろと行きましたが、どの先生に会ってもこれといった効果が見られない中、最終的に私を救ってくれたのは、おなじく摂食障害で苦しい経験をして克服された、ステップあやさんの本、『最後のダイエット』でした(私が実際に読んだ本よりも新しいバージョンが出ているので、そちらのリンクを貼ります)。

また、ステップあやさんがお医者様と書かれた本、『心と体が軽くなる本物のダイエット』もおすすめです。

もしも今あなたが過食症で悩んでいて、とても苦しい状況におかれているとしたら、私を救ってくれたこの本をおすすめします。

もしそれでも悩みが解決しない場合には、私の方でもご相談をお受けしていますので、お気軽にご連絡をいただけたらと思います。

ひとりで悩むのだけはどうか避けて、まずはどんなことでもいいですし、ツイッターFBLINE からでもよいので、お声かけくださいね。

過食症に関しては、後日別の記事で詳しく書きます。

 

逆境を乗り越えるための7つのポイント

逆境を乗り越える方法

このようなことを乗り越えて学んだ、逆境を乗り越えるための7つのポイントをお伝えします。


1. 今あるものに対して感謝の気持ちを持つ

普段忘れてしまいがちなことにも感謝をする癖がつくと、自然と幸せな気持ちに満たされるようになっていきます。

まずは毎日頑張ってくれている自分の体に感謝をします。そして自分を支えてくれている、人やもののおかげで今日も生きていられることに感謝をするのです。

たとえば、当たり前のように毎日輝いている太陽ですが、もし太陽がなければ、私たちは生きていくことができません。

水も空気や自然といったものも、私たちが生きるために必要なもの。

そして、上にも書いたように毎日一生懸命働いて下さっている人たちのおかげで、私たちは今の生活ができるのです。

このようにひとつひとつ、思い浮かぶものすべてに感謝の心を持つことで、心は不思議とあたたかくなっていきます。

 

2. どうしても感謝できるものが見つからない時はとりあえず「ありがとう」と言ってみる。

どんなにどん底で憎まれ口をたたきたくなってしまった時でも、とりあえず「ありがとう」と言ってみることをおすすめします。

「ありがとう」という言葉を聞いた脳が、「ありがとう」を探し始めるからです。

すると、今までとはまったく違った角度から物事を眺められるようになります。

「ありがとう」は不思議な”おまじない”のような言葉なのです。

 

3. 相手を許す

相手を許さずにいつまでも妬んだり恨んだりしていると、あなたの心はどんどん蝕まれていってしまいます。

まずはその気持ちがあることを認めたら、あとはもう忘れることです。

とは言っても、相手がしたことによっては簡単に忘れるなんて、とても難しいでしょう。

私の場合は、相手がしてくれたいいことをできるだけたくさん思い出すことで、「あれほどやってもらったんだから」と思えるようになり、自分がされたことも許せるようになりました。

もちろん時間はかかりましたが、だんだんと「もう忘れよう」と思えるようになって行くものです。

また、私が翻訳した本『完璧になれない。だからいい』でヘミン和尚は、相手を許せないという気持ちを認めた上で、その人のことをよく理解しようとしてみることが大切だと述べています。

相手もなにか辛い思いをしているのかもしれない。その人が抱えている苦しみが、あのようなことをさせたのかも知れない。と考えるのです。

そもそも、その人が幸せだったら、人に対してひどいことはしないはずです。

何か理由があるのだろうな、と相手のことを理解することは、相手のためではなく自分のために必要なプロセスになります。

 

4. 人生に起こることすべてに意味があると考える

実際に災難にあっているときには、なかなかこう思えないかもしれません。でもあとから思い返してみると、確かにそうだったな、と思うことが誰にでもひとつはあるのではないでしょうか。

どんな状況も自分のために用意されたものであり、自分が解決できないことは起こらない。解決できないと思ったことでも必ず助けてくれる人があらわれると考えて行動し、「なんとかなる」という根拠のない自信を持つ心構えも大切です。

困難を乗り越えることで、必ずパワーアップした自分に出会えます。

実際に辛いことが起きてからこう思うのはとても大変なことなので、普段からこういう考え癖をつけておくことをおすすめします。

 

5.「必ず良い方向に向かっているから大丈夫!」という自信を持つ

根拠のない自信が大切なことは何度かこの記事でも書きましたが、これまでさまざまな出来事を乗り越えてこられたのも、この自信が心のどこかにあったからだと思っています。とうていそう思えないような状況にいたとしても、頭や心の隅っこのどこかにこの言葉があるだけで、大きく違うものです。

「そのうちなんとかなるから頑張ろう」という心の声、自分の応援が小声でも聞こえているかいないかでまったく異なります。

これも普段からの心がけが大切かもしれませんが、何があっても大丈夫、必ず良い方向に進むから、と信じ込むことは非常に大切なのです。

 

6. 逆境から得るものは宝。素晴らしいことを教えてくれていると確信する

私がこれらの経験から得たもの、それはお金では絶対に買うことができない大切な友人、知人たち。そして新しい考え方です。これをきっかけに古今東西を問わずさまざまな文献を読みまくりました。

心理学、哲学、脳のこと、人間の行動のこと、心と身体の関係からスピリチュアルなものまで。

とにかく自分を救ってくれそうなものを読みながら、実際に行動に移していくうちに、自分の中に大きな変化を感じることができたのです。

それまでどれほど不平不満を言っていたのか、ということにも気がつきましたし、考え方をポジティブに持っていき、愚痴を言わなくするだけで自分の心の姿も変わっていきました。人との接し方でも反省する部分が見つかりました。

そして気づけば、とても素晴らしい人たちにのみ自分は囲まれていたのです。

全員が、本当に本当にありがたい存在です。

今でももちろん完璧にはできませんが、少しずつ自分に出来ることから理想像に近づけるように頑張っているところです。

 

7. どんなに嵐が続いても必ず太陽は顔を出してくれることを信じる

これは本当にその通りなので、もしあなたが今どん底にいる思いをされているとしたら、どうか信じてくださいね。

必ず光は見えてきます。どんなに今真っ暗な中にいたとしても。

その力を信じてください。

一生その苦しみが続くことはありません。この世のすべてのものは動いているから。

停滞しているように思えても、その下で必ず動いているものがあります。それも良い方向に。

その力を信じて、前向きに進んでいきましょう。

 

最後に、もしこれを読んでいるあなたが寝不足だったり、疲れがたまりすぎたりしてしたら、上述したような考え方をするのは難しいかもしれません。

睡眠は体を休ませるだけではなく、メンタルの部分でも非常に大切な要素だからです。頭が疲れ切ってしまっていては、正常な判断もできなくなってしまいます。

もし眠れなかったとしても、体を横にさせるだけでも効果は大きいと言われていますから、横になって音楽を聴いたりしながら、心と体をゆっくりと休ませてあげてくださいね。