今当たり前だと思っていることが5分後には当たり前でなくなっているかも

私たちは、普段から慣れていること、日常的に行われていることに対して、「当たり前」だと思ってしまうところがあります。

でも、この「当たり前」というのは、この世には存在しません。

今、この時点で「当たり前」だと思っていることも、5分後には「当たり前」でなくなっているかも知れないのです。「人を亡くしてから初めて、その人のありがたみが分かる」と良く聞きますが、その方が亡くなったからありがたい存在になったのではなく、その前から、その方が生きていらっしゃった時からすでに、とてもありがたい存在だったのです。

その方が生きていて、側にいるのが「当たり前」だと思っていたから、そのことに気付かなかっただけなのです。

人に対してのみならず、物に対しても同じです。物を無くして初めてその便利さが分かったのではなく、その物がそこにあって当たり前だと思っていたから、便利さに気付くことがなかったのです。

 

私の身内には、「おやすみなさい」と言ったまま、目を覚ますことがなかった人、「行って来ます」という言葉を最後に、二度と戻ることがなかった人がいます。

「また次に会おうね!楽しみにしてるね!」という言葉を最後に、不慮の事故で天に召された友人もいます。私は、次に彼女に会えるのが「当たり前」だと思っていました。でも、その「当たり前」は起こりませんでした。

人は生まれてきたからには 100%確実に、天に召される日が来ます。

自分が好きな人、愛する人が今生きていることは、この上なくありがたく、幸せなことなのです。

 

今ならまだ、あなたの前にいる方に、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたり、「好きだよ」という言葉を伝えたりすることも間に合います。

 

「親孝行したい時に親はなし」と言いますが、その逆もまた真なり、です。子供が必ずしも親より長く生きるとは限りません。

このように考えると、大切な人が生きていることのありがたみがよく分かります。

この世に「当たり前」のことなんて、ひとつもありません。だからこそ、今のこの瞬間が大切なのです。

今あなたの目の前にいる方が話をしてくれていること、一緒にいてくれること、気にかけてくれていることが、とても貴重でありがたいことだと気が付くと、あなたの幸せを感じる気持ちも自然と高まって行きます。